ウチャトーとウチャットー:  あの世の人に捧げる茶などの飲食物

  沖縄では毎月一日と十五日日に「死者を祀った」仏壇にお茶を「捧げ」ます。
これを沖縄方言では「u=ウ」「チャトー=t,ato'=t,atu」と言います。お供え物
をする時には、名護では「ウチャットー」サビラと唱えながら仏壇にお茶を供え
ます。 この「ウチャトー」や「ウチャットー」は元々は「お茶だけ」ではなくて、
「全ての飲食物」を表していたと考えられます。人間は死ぬと墓に埋められます。
墓は「石」で作る場合が多いようです。 墓には墓石があります。「石=u'u=ウー」
は「あの世」を表す音だと考えられます。戦争で亡くなった場合に遺体が見つから
ない場合は亡くなったと思われる場所で「小石」を拾いそれを持ち帰り、それを「骨」
の代りにします。死体は「naqi=naki=亡」骸とも言います。仏壇に向かって唱える
言葉は沖縄では「u'u=u'=ウー」トートーと言います。向うに追い払えの名護方言は
「u'u=ウー」ポーレーです。追い払う時には「石」を投げて追い払うのが効果的だと
思われます。

 アッカド語とスメル語は次の通りです。

    U'U = 石、スメル語、英語では a stone

 naqa' u = 亡くなった人へ(酒、ビール、水、小麦粉などを)供え・捧げる、アッカド語
        英語では to sacriice (wine, beer, water, flour) for the dead

t,atu   = 贈り物、アッカド語、英語では gift