亀甲墓: 母体に似た形で死者を長い間保存する場所です

 墓の名護方言はパ「カー=kar」です。パカーの「kar」には「貯蓄する、保存する」意味があります。
「滅びた体、死んだ体=死体」を入れて「保存する、貯える」場所が「墓」です。「駄目になる」のは
pa'=パー」になると言います。「死ぬ」の婉曲的な表現は沖縄方言では「pa=パッ」タイです。「滅
びた、駄目になった、亡くなった、パーになった」人を入れて「保存」する場所が「pa-kar=墓」です。
沖縄では余裕のある人は「死体」を「甕=kame」に入れました。甕の沖縄方言は「karmi'=カーミ―」
です。亀甲墓の亀は「亀=甕=karmi'」と見なして良いでしょう。亀甲墓が母体に似ていると言うのは
当然と考えられます。「亡くなった方」を「保存する」場所が墓です。「亡くなる」と「保存する、貯える」は
メソポタミアの言葉では「同じ音」で表されています。人間の頭は知恵、知識などを「入れて貯える容器」
です。その容器の中に「入っている、貯えているのが少ない」と「馬鹿=バカー」と言われるでしょう。
馬鹿の沖縄方言はバ「カー=kar」です。「カー」を長めます。生きている人間はあの世は「はるか彼方」
と思っているようです。あの世を「彼岸」と読んでいます。「天」にある「遥か彼方」のように「とても離れて
いる場所」は沖縄方言では「karma=カーマ」アマーです。

 スメル語とアッカド語は次の通りです。

KAR = 貯える、放す、自由にする、スメル語、英語では to save, to free

karmu = 破滅する、崩壊する、崩壊、倒壊、残骸、アッカド語、英語では to ruin, ruin