一抜けた、夜叉、ニチン・ヤチン・クヮー・ラン

 自分の影響力がおよぶ「範囲外」の状態を表す音が「夜叉=yasha」や「野心=
yashin=yachin=ヤチン」などの音に含まれているようです。「外に出ている状態=
yasha=yashi=yachi」と考えると関連のある言葉が色々と見つかります。自分の心
では「理解できない」のが「yashin=野心」家の考え方でしょう。「嫉妬する」相手
は自分よりかなり「上の地位、名誉、財産」などを持っている人でしょう。 嫉妬の
沖縄方言は「yacchi’=ヤッチー」です。普通の行動から「外れた」行動をする時には
「yache=yake=やけっ」ぱちになっているでしょう。手の施しようがない状態は
「yache=yake=焼け」石に水と言います。「isi=石」はとても「高い熱を持つ=
高温になる」ので水をかけても「何の役にも立たない」からでしょう。自分でどうにか
出来るなら「怒る」事はないでしょうが、「自分ではどうしようにもない事柄」には
「対処のしようがない」でしょう。そのような時の「怒り」を沖縄方言では「wazi
wazi’=ワジ・ワジー」と言います。そのような時に出来る事は「ワジー・ワジー」スン
と言う言葉を「発する」事だけでしょう。自分がどのように扱って良いか分らない人、
扱えない人、どのどうしようもない人は「煮ても焼いても食えない」と言います。
沖縄方言ではニチン「ヤチン=yachin=yas,in」クヮー・ランと言います。地球「外」
の世界は「us,u=宇宙」と言います。「宇宙」に「出て行く」と表現します。「yasha
夜叉」は「鬼の一種」です。人間は「死んだら」「鬼籍」に入ると言います。「yasha
夜叉=鬼籍に入った=死んだ=あの世に出かけた」と見なして良さそうです。「yans,a=
やんちゃ」な子供は「手に負えない」子供です。遊びをしている子供がその遊びを止める
時に「ys,i=is,i=イチ=一」抜けた、と表現する場合があります。一番先に「抜け駆け」
する、「逃げ出す」時にも「is,i=ichi=1」の音が使われています。同じ意味の言葉を
二つ並べて新しい意味の言葉を作る法則から見ると「1=ys,i=ichi=抜ける=外に
出る」と推測出来ます。「has,i=hachi=八」は「yattu=八つ」とも言います。沖縄
方言では「ya's,i=ya'chi=ヤーチ」です。八は「末広がり」でどんどん広がって行き
ます。「分れて出て行き」ます。「一」を二つに「分けた形」が「八」です。

 アッカド語、ヘブル語、ウガリト語は次の通りです。

 was,u = 外に出る、出て行く、アッカド語、英語では to go out, to depart

us,u = 外に出る、出て行く、アッカド語、英語では to go out, to depart

 ya’s,a’ = 外に出る、出て行く、ヘブル語、英語では to go out, to depart

ys,i = 外に出る、出て行く、ウガリト語、英語では to go out, to depart