鳥は飛ぶ、札所、補陀落、鳥葬
ある「範囲の外」に出る状態、「周囲を囲っている」
柵や枠を「開ける」状態を表す「pada」行音は、「pata」
行音や「para, pala, fura, fia」行音になっても「範囲、
籠、柵」やその「回り、周り」「超える、越える」状態も
表す音と推測できます。「pada」行音は「pa」行音だけ、
又は「da」行音、「ta」行音、「ra」行音だけの単独の
音でも「範囲、周囲、囲い」を表すようです。 「樽」も
一種の「枠、柵、囲い」です。 この世の枠を「超えて」
あの世に往くのは「往生」です。「fuda=補陀」落へ往く
事です。 そこへ往く人を「弔う」、かなり古い風習が
「鳥葬」と推測できます。補陀落の落は落札、落殺、墜落、
崩落の「落」です。崩落の「崩」は「追放」の「放」と同
じでしょう。「追=範囲の外へ追い払う=放」です。人間
の移動「範囲」は「限られて」います。「狭い」範囲です。
「tori=鳥」の移動範囲は、人間の移動範囲を遥かに「超え
て」います。「超」過しています。「死ぬ」事は「遥か彼方
の世界、彼岸、あの世」へ往く事です。 あの世へ往くのは
「超越や超過」、と同じ音の「鳥=超=蝶」の音で表すのは
韻を踏んでいるだけでなく、意味も同じなので分り易いです。
「補陀落へ往く、渡る」状態を表す音の変化は「fuda=fula」
バタバタ」「蝶や鳥」は彼方へ遠く「飛んで」行ます。英語
では「fly」です。補陀落の「fuda」と同じ語源から派生した
言葉と推測できます。昔も今も「遠くへ行く」には乗車券など
「私的に或いは公的に認められた」「切符」を見せて「乗り物
に乗る」でしょう。そのような切符は「fuda=札」と言われて
いました。その「札」を見せて通過する所が「札」所です。駅
や空港には今も「札所」があります。「fly=札=fuda」と推測
できます。飛ぶ鳥のように飛ぶ飛行機へ搭乗する搭乗券は一種の
「fuda=札」です。フライする飛行機のフライトに乗るのに「札」
が必要ですから「fuda=fula=fly=飛ぶ、遠くへ行く」と推測
できます。 水泳のバタフライは蝶や鳥が羽を「バタ」つかせて
「飛ぶ」ような泳ぎ方です。飛行機がある地域に「飛べる」よう
になるには「航路」が必要です。ナビゲーターのように「水路、
海」、航海で使われていた道具が「陸路や空路」にも使われる
ようになっています。その語源は「水路」であるのが分ります。
名護方言では「人間、船」などが「走っている」状態を「走=
patu=パトゥ」ンと言います。昔は水路も陸路もない地域との
情報のやり取りは「鳩=hato=patu=パトゥ」がしていました。
伝書「鳩=bato」です。鳩はボタンの鳩目のように「いつも開い
ている」状態を表します。「開いている、空いている」「空路」
と同じです。「鳩」の名護方言は「patu=パトゥ」です。
アッカド語のアルファベット表記は次の通りです。
アッカド語 日本語 英語
padu' 放す ro release
padakku 開けた opened
pattu 水路 canal
pat,a'ru 開ける to open