木、板、粘土、小刀、記録

  紙がない頃の記録は木に刻むか粘土に刻んで残したようです。 小刀で板に文字を刻む
には木を「切り裂いて」文字の傷跡を残します。粘土を削る時には刃先を粘土に突き「刺し」
てから動かして傷跡を付けたと思われます。それが「書く」動作です。「切り裂いた、裂いた」
や「刺した」の名護方言は「sat,a'=サチャー」ルです。「ル」は過去形を表します。人が書い
たのを書き「写す」のも書く作業です。目の前にある物をそっくりそのまま真似て絵に「書く」
のは「sha=写」生と言います。「sa」行音や「sha」行音は「書く」動作と関連が深いようです。
メソポタミア楔形文字は「小刀の一種」を「粘土」に突き「刺し」をその周辺を「切り裂いて」
それが「傷跡=文字」になって残っています。

アッカド語とシュメール語は次の通りです。


shat,aru = 書く、写す、英語では to write, to inscribe, to copy

shat,ru = 書いた、写した、記録した、英語では written, inscribed, copied, recorded,

SAR   = シュメール語、アッカド語の sat,aru とおなじ
書く、写す、英語では to write, to inscribe, to copy