カマヂー、カマヂサー、菰、引き籠る、悲喜交々

 「komo=菰」は真菰を「編んで」作った野菜などの「入れ物」で運搬具です。お家の中に入って
あまり外に出ないのを引き「komo=籠」ると言います。 容器や建物の「中に入っている状態、
入れられている」状態は「komo」など「kama」行音で表されるようです。 悲しい状態と嬉しくて
喜んでいる状態、世間が「織りなす」全てを「kurume=包め」て、悲喜「交々=komogomo」と表現
します。「衣=koromo」は「菰komo」と同じように内にある物を外から「包む」物です。衣にも
「kimono=着物」にも「kama」行音の「komo」や「kimo」の音が入っています。沢山の人が腕を
「kumu=組む」と「輪」が出来ます。「kamasu=叺」はコーヒー豆などを沢山「集めて」入れる
「袋」ですので、物を入れる出入り口を開閉します。「口を閉める」動作も「kamadi'=カマヂー=
叺」の音で表されるようです。不機嫌な人は苦虫を「噛み潰したようように」「口を閉じて」います。
そのような人を縄方言では「kamadi=カマジ」サーと言います。口を閉じられたカマージー
ような人と表現するのはピッタリの表現と言えるでしょう。 「kamado=釜戸」は土を捏ねて
「交ぜ合せて」作ります。その「交ぜ合せ」方は「織物」の織り方と同じ、世間が「織りなす」
悲喜「交々」と同じ状態と言えそうです。

 アッカド語では次の通りです。

kama'du = 編む、英語では to knit

 anu'tu kama'di = 編み物の服、編んで作った(セーターのような)服、英語では knit wear

     kama'su = 集めて入れる、詰め込む、貯える
英語では to gather in, to pack into, to store