強ちそうとも言えない

  「強ち」は「悪い状態」を表す「agati=agazi」を「an」又は「na」で否定した言葉だと
思われます。即ち「an-agati=強ち」又は「a-na-gati=強ち」と考えられます。「agaku=
足掻く」のは「悪い」状態です。「足掻く」を名護方言に直訳すると「アガクン」ですが、
首里方言では「アガチュン」です。「k → t」の変化があります。過去形にする時にも同じ
変化があります。 「足掻いた」を名護方言に直訳すると「agatian=アがチャン」になり
ます。「agaku=agatu=agazu」と考えられます。開けては「いけない」場所は「akazu=
開かず」の間と言います。「開かず=akazu=agazu=いけない=悪い」です。「場数=
bakazu」を踏んでいない人は慣れていないので「失敗する」かもしれません。赤字を抱え
ている会社とは「関り」たくないと思う会社が多いのではないでしょうか。昔は「関わる」
のは「kakazuri=かかずり」あう、または「kakazu=かかず」らうという場合が多かった
ようです。鍋の「底」にある物を「剥ぎ取る」のは名護方言では「kakazin=カカジン」と
言います。鍋の底に付いている「焦げ」は食べ物としては「良くない」です。

 スメル語では次の通りです。

  AGAZI  = 赤字、損失、英語では loss