チガー・イン・サニ:  違う、種が違うのではないか

 二人が会話している時に相手の話が「信じられない、可笑しい、間違い」と思う時には
「そうではないでしょう、間違っているのではないの」と話し相手に言います。名護方言
では「違イン」「サニ=sani」と言います。 「sani=tane=種」が「違う」と「実」が「違う」
のは当然です。リンゴの木にミカンは生りません。沖縄方言では「種」は「サニ=sani」と
言います。 自分の子供や部下が何か「可笑しい事を仕出かしている」と思ったら親や
上司は子や部下に「一体何をしたのか」ヌー・シチャー・ガ、ヌー「サル=saru」バーガー
と「怒り」ます。「ru」の音は「nu」の音に変りますので、「サル=saru=sanu=可笑しい事
を仕出かした」と考えられます。沖縄方言では「見知らぬ」年上の人に呼びかける時には
「サリ=sari=sani」と声を掛けます。 今日は普通よりも「暑い」または「寒い」時には
首里方言では「今日は=チューヤ」、暑「サヌ=sanu」、「寒=フィー=fi'」「sanu=サヌ」
と言います。首里方言の「s」は名護方言では「h」の音に変りますので「フィーサヌ」は
ピー「ハヌ=hanu」になります。暑さ寒さに「弱い」人、「hunu-ke=腑抜け」が使う言葉が
「暑=アチ」「ハヌ=hanu」、「寒=ピー」「ハヌ=hanu」と考えられます。

 アッカド語とスメル語は次の通りです。

  shanu = 違う、異なる、可笑しい、奇妙な、別の、悪い、アッカド語
       英語では different, strange, other, evil

  HUNU  = 弱い、スメル語、英語では weak