負かすと引き摺り回す

 相撲など格闘技では力の強い人が弱い人を「打ち破る」、「makasu=負かす」のが普通です。
硬い食べ物は噛むと言います。普通の食事でも「食べる」のは沖縄方言では「kamun=噛ムン」
です。 牛や馬が草を食べるのは「hamu=食む」です。 「k=h」の変化があるのが分ります。
「負かす=makasu=mahasu」と変化するのに気づきます。昔は戦い、戦争に勝った人が「負けた」
人を町中を「引きずり」「回す=mawasu=mahasu」風習があったのかもしれません。相手に勝て、
相手を負かせ、やっつけろの名護方言は「makashe'=マカシェー」ですが、「負かした」の名護
方言は「makas,an=マカチャン」です。「s=サ」行音が「s,=チャ」行音に変っています。強い
人は相手に「tu=突っ」込み、相手を「突っ」張り、「突き」倒すでしょう。「tu-yo=強」い、
人が相手を「makasu=負かす」のが普通です。勝った人は負けた人を「turu=吊」シ上げるで
しょう。「turu=吊」シ上げられたら「turai=辛い」でしょう。

 アッカド語とスメル語は次の通りです。

  maha's,u  = 負かす、打ち破る、織る、アッカド語、英語では to beat, to weave

  t,urru = 縛る事、結び目、アッカド語、英語では binding, knot

  TU = 負かす、打ち破る、スメル語、アッカド語の maha's,u と同じ、英語では to beat