ピルマハンとブル、バル、ビル


  上: 普通のリュウキュウコスミレ
  下: 光りを求めて花柄が伸びているリュウキュウコスミレ

 日本語には語尾にブルが付く言葉とビルが付く言葉があります。生命力が旺盛な生物
は「suko-buru=頗る」元気で蔦も人もドンドン「 no-biru=伸びる」でしょう。自分の物では
ない物、他人の物にも手を付けるのが欲「ばる=baru」態度です。内部に留めて置けず
隠せない、外に表れるのがバレバレの「バレ=bare」です。自分の嫌なモノが「伸びる」
とノサ「バル=baru」と言います。「bara」行音は「範囲の外側」を表す場合があるのが
分ります。「b=m」ですので「baru=maru」です。別の物に「kara-maru=絡まる」のは
相手より自分が勢力があると思っているからでしょう。蔦も別の草木に絡「まり=mari」
ますが、人間にも他人に絡む人がいます。絡「マレ=mare」たら実に厄介です。糞をする
のを糞を「maru=マル」と言い、糞自体も「オマル=o-maru」と言うのは「外に出る物、
出た物」を表すのにぴったりの言葉です。 野「蒜=biru」はその名前から推測すると
小さいが繁殖力は旺盛と考えられます。「伸びる」と同じ音です。絡まれのを恐れない、
「怯=hiru」まない力を備えているからでしょう。「蒜=hiru=biru」の音も「外に出やすい、
簡単に外に出られる」状態を表すようです。言葉が出来た頃は夜は暗くて簡単に外に
出られなくて「家、内」に居て「昼=hiru」になると「外に出て行き」働いていたと考えられ
ます。ある「範囲の外に出る・外にある=例外」も「hiru」の音で表されると考えられます。
「とても珍しい事」は「例外」でしょう。「蒜」の名護方言は「piru」で「とても珍しい」の名護
方言は「piru=ピル」マハンです。首里方言では「hiru=ヒル」マサンです。 名護方言の
ピルマハンの「マハン=mahan」はタージマハールやマハトマガンジーに含まれている
「maha」と同じで「とても大きい、巨大な」状態を表します。

 スメル語とラテン語は次の通りです。

BUR = 切る、英語では cut

BUR = 広げる、広がる、放す、自由にする、中身を明かす、秘密をばらす

     英語では spread, spread out, release, free, reveal

BUR = 破る、英語では tear, tear out

BUR = 衣服、容器、コンテナ(外を取り囲み包む物)

     英語では clothing, garment, container

MAH = 大きい、偉大である、英語では great, to be great

pullulo = 広がる、英語では spread