クパーハン、クファーサン、固形

 固い物、固形物は簡単には「割れ」ません。固い物を割るには「一番弱い所」、「割れ目」など
「凹んでいる所」に「kusabi=楔」を打ち込むと良いようです。 「楔」の「ku=ク」の音は容器
などにある「とても小さい、少ない大きさ=クーテーミ」の「ku=とても小さい穴、擦り切れて、
とても弱い場所」を表すようです。容器などの「小さい穴を塞ぐ」のを名護方言では「ku'=クー」
スンと言います。「クー」をした後はその容器は再び使えます。「擦り切れた」「古い」服、「穴
だらけ」の服も「穴が見えない、穴が無くなる」ように「継ぎ接ぎ」します。 継ぎ接ぎする作業も
「ku'= クー」スン又は「fu'=フー」スンと言います。 「塞ぐ」の「fu=フ=ク=ku」です。数えられる
数字は1から始まり算用数字の最後の数字は「9=ku 」です。「ku」の音は「服が古くなり擦り
切れて穴が開く程のの長い期間」マラソンの「最終ランナー」のように「もがき苦しむ」状態を
表す言葉と考えられます。そのような意味がある「ku」への当て字が「古、孤、小、子、苦、九、区、
蒟、瞿、刳」だと考えられます。そう考えると「固い」の名護方言の「ku-par=クパー」ハンは「固
くて」を表す「固=ko」と「分ける=por=part」状態を表す言葉をくっ付けて「ku=苦」労する対象
の性質、状態を表すと推測できます。 スメル語の「DU」は日本語の取るの「ru」と似ています。
「取って掴んで離さない=DU」です。「天井=屋根」を掴んで離さない動物は「ヤードウ=ya'du'=
ya'ru'=ヤールー」です。「d=du」と見なすと語尾が「d」で終る英語は「掴んで離さない」状態を
表すと推測できます。そのような単語に「hold=持っている、保つ」「bind=縛る」「band=バラバラ
に離れないように物の周囲に巻く物」などがあります。「周囲を取り囲んで離さない」状態を表す「d」
の後に名詞語尾の「ary」を付けたのが「boundary=境堺」です。「固くて簡単に切り離せない」状態が
「hard=固い」です。この「hard」の「d=du」が「ku」に等しいならば、「d=du=ku」「ku」の部分
を前に持って来た「kupar=kufar=kuhar=クファー」サンは英語の「hard=固い」と同じと考えられ
ます。名護方言の「クパー」ハンは首里方言では「クファー」サンです。

 スメル語では次の通りです。

BA  = 割り当てる 英語では allot. to divide into shares

BA  = 衣類、体の外側に着る物、英語では garment

BAR = 外側、より分ける、裂く、開ける

      英語では outside, outer, to set aside, to split,to cut open

DU = 掴む、保つ 英語では hold