ポーイシ、ウーポーイン、奥武島

 奥武島は殆ど「岩石」で出来た島、即ち名護のポーイシを更に大きくしたような
島の形をしていると想像できます。亡くなった人、あの世へ往った人、往生した人
はこの世からあの世へ「追い払われた」と考えられます。石川啄木の本によると彼
は古里を「石」もて「追われた」気持になっていたようです。 人をある地域から外へ
「追い払う」のは「石」を投げるのが、古代では普通のやり方だったのかもしれません。
「追い払う」の名護方言は「u’=ウー」「ポー=por」インです。この「u’por=ウーポー」
には二か国語の、或いは二種類の「石=u’u=pur」が入っています。 人間は死ぬと
「白骨」化します。白骨はサンゴ礁で出来た白い砂利に似ています。亡くなった人を「岩石」
で出来た無人島である近くの離れ島、即ちポーイシのような所に「お墓」を作って祀っていた
のが奥武島の「奥武=o’o」に含まれている言葉の意味(色々な意味があります)だと推測
できます。なぜ奥武島を「オー」と読むのでしょうか。共通語の「o」の音は殆どの場合は「u」
に変ります。奥武島もはるか昔は「u’u=ウー」島と言われていたのではないでしょうか。

 スメル語では次の通りです。

  U’U =  石、英語では stone