筋違いと罷りならぬ

  事件を起こし問題を齎した人に「責任」がありますので事件を起こした本人を「非難する」、「訴える」のは
自然の成り行きでしょう。その事件に何の関係も 無いのに事件を起こした本人の親戚または友人というだけで
同じ仲間と「見なされる、受けとめられる」だけでなく、「責められる」のは「sugi=suzi=sunj=筋」違い でしょう。
「筋違い」は「正しい受け取り方では無い」、「間違った受け取り方」です。そう言い換えると、「sigi=筋=正しい
受け取り方」になります。現在の法律では財産相続は主に子供が相続します。 しかし沖縄の風習では夫婦に
女の子だけ生まれると、親戚の男の子が養子として迎えられ、叔父さん、即ち父の兄弟の財産を相続しました。
現在の法律だけに従うとその夫婦の娘たちは自分の親は「筋違い」な事をしている。親の財産は自分たち娘が
「受け継ぐ」のが「筋=sugi」だと言うでしょう。それだけではありません。従兄弟の男に財産を相続させるのは
「makari=罷り」ならぬと主張するでしょう。日本語では「罷りならぬ=認めない」ですので、否定の「ならぬ」を
取り去った「makaru=罷る」は「認める」になります。「認める」のは「その通りで良い」と「受け取る」事です。
人間は食べ物を「kamu=噛む」と言い、牛馬は草を「hamu=食む」と言います。口に食料を入れる行為は同じです
ので「kamu=hamu」です。名護方言では「食べなさい」は「hame'=食め」で、食べ物は「ham-me'=ハンメー=飯米」
です。「飯=メシ」はご「飯=ham」とも言い、「ham=飯」の音は「食む=hamu」と関係があるのが分ります。ご飯を
入れる容器は「ham=飯」盒です。「h=k」の変化は分り易いです。

 スメル語とアッカド語は次の通りです。(アッカド語の makaru には別の意味もありますがそれは次に載せます)

  SHU GID = 受け取る、認める、スメル語、英語では accept

  SHU   = 手、スメル語、英語では hand 
    GID = 引き寄せる、スメル語、英語では drag

  maharu = 受け取る、認める、アッカド語、スメル語の SHU GID と同じ
        英語では accept