ドゥゲーリン:  泥を捏ねて煉瓦などを作る作業と転ばぬ先の杖との関係

 転ぶのを名護方言では「du=ドゥ」ゲーリーンと言います。転ぶと体に「doro=duru'=泥」が付きます。
字を書く時のように鉛筆の先を紙に付ける時はその面積は僅かですが、紙の上に鉛筆を転がすと何倍
もの広い面積が必要です。泥を捏ねて「広げる」作業が煉瓦作りの作業です。転ぶと体が地面に転がり
「延び」ますので。「泥」だらけになります。「泥を広げた状態」と同じように見えます。泥を捏ねて「広げる」
作業に「du」の音が含まれるのがスメル語です。沖縄方言では「泥」は「duru'=ドゥルー」です。容器に
穴が開いているなら穴を塞がないとその容器は使えないでしょう。穴より大きい物を穴の周りに「広げて」
穴を防ぐ穴を繕うでしょう。容器が粘土で出来ているならその穴の周りに「duru'=doro=泥」を塗り中の
物が漏れないようにします。「kolo-banu=転ばぬ」先の杖に含まれている「banu」は「良い」ですので
「kolo」は「悪い」状態 、「否定」を表すと考えられます。 人を「kolo=殺」スのは犯罪です。簡単に
「負ける」のは弱くて悪い状態です。「kolo=コロッ 」と負けると言います。「kolo=コロ」という悪い状態
にならないように、転んで泥がつかないように前もって杖を準備して、万一の場合はその杖を「広げ
延して」自分の身を守るのが「ko-lo-banu=転ばぬ」先の杖と考えられます。

 スメル語とアッカド語は次の通りです。

DU   =(煉瓦を作る為に泥を)広げる 、穴や隙間を塞ぎ漏れを防ぐ、焼く、スメル語、
      英語では to spread out mud to make bricks, to caulk, to bake

labanu =(煉瓦を作る為に泥を)広げる、穴や隙間を塞ぎ漏れを防ぐ、焼く、スメル語の DU と同じ