骨がない人と腑抜け

 全ての人に骨はあります。骨がない人はいませんが、「骨がない」という表現は
あります。なぜでしょうか。これは「骨がないような」が省略された形だと日本語
が分る殆どの人が思うのではないでしょうか。 私も先ほどまではそう思っていま
した。 スメル語辞典で「hunu=弱い」を見た瞬間に「骨がない」という表現は
スメル語由来の言葉だと直感しました。骨の首里方言は「huni=funi=フニ=骨」
です。 「mizu=水」の沖縄方言は「mizi=ミジ」ですので「hunu=huni」です。
「hone=骨」がない人は「hunu=腑抜」ケとも言います。語源由来辞典の腑抜けを
見るとまことに上手い解説ですが、これはスメル語の「HUNU」への単なる語呂合せ
ではないでしょうか。「huna」行音や「hunya」行音は「弱い、悪い」状態を表す
言葉であるのは「huna=funa=舟」板一枚下は「地獄」という言葉でも分ります。
「hune=舟」は暴風、台風に「弱い」ので付けられた名前かもしれません。「とても
弱い」状態、即ち「しっかりしていなくて、頼りない」状態は「hunya hunya=フニャ・
フニャ」と言います。

 スメル語では次の通りです。

 HUNU = 弱い(動物など)、障害を負った、助けようがない、見込みがない
      英語では weak, to be weak (of animals), to be crippled, to be helpless