分けると別れる、区別と告別

 人間は生きている人と死んだ人を区別します。この世との別れに告別式が行われます。
「分ける」と「別れる」は似たように状態を表す言葉ですので似たような音で表されると
思います。長い間病気で寝ていた人の病状が急変した時には、死が「koku ik-koku=刻一刻」
と迫ってくるのは誰にでも分るようになります。「別れ」の「時刻」が迫ると「死臭がする」
のでしょうか、野生の動物は「死にそうな」動物を「嗅ぎ分けて」その動物の周辺に集まる
ようです。現在の人間はその場面を「テレビの画像」で見られます。実に「酷い」場面です。
残酷の酷の音読みは「koku」です。古代の人はそのような「残酷な」現象を目の前で見ていた
のかもしれません。 英語では「嗅ぐ、嗅ぎ分ける」は「smell」と言います。英語・トルコ語
辞典に「smell」と入力すると「koku」が出てきます。告別の「告=koku」の訓読みは告げる
です。告げるには「言う」の意味があります。 「違いに気づいて」その事を「言う」のが、
告げるです。告げ口には「悪い」意味がありますが、嗅ぎ分ける動作にも「悪意」が感じ
られます。「kok」の音を含むトルコ語にも同じニューアンスの言葉があります。

 トルコ語では次の通りです。

koku = 嗅ぐ、嗅ぎ分ける、嗅覚の、英語では smell, olfactory, aroma & odor

kokmak = 臭うようになる、悪くなる、英語では go bad, to smell bad, stink

koklamak = 嗅ぎ回る、英語では nose around, smell, sniff