傘の目的と核の傘

  累卵の危うきという諺は「累卵より危うし」、又は「重卵より危うし」とも言う
ようです。卵のような動き易い物を「kasa=重」ねると非常に危険ですが、安全措置
などは一つの安全措置が稼働しなくなっても別の安全措置が稼働するように「多重に、
幾重にも」安全装置が施されています。「重=kasa」ねるのは「安全装置の基本」です。
如月の季節には「kasa-ne=重ね」着をすると寒さから「身を守れ」ます。今は水道設備
が整っていますので気づき難いのですが、昔は「河川=kase-n」はその地域の「命綱」
だった、「生きていく為に大事な自然」だったようです。その河川を氾濫から守るのは
「安全に」関わる問題でした。「kasa」行音は「安全か危険か」を表す言葉に多く含まれ
るようです。 不況の時には銀行が金を「貸す=kasu」か、貸さないかにより中小企業は
生きていけるかいけないかが決まります。企業の「命運がかかっています」。 会社員の
「安全」は銀行が金を「貸す=kasu」か貸さないかにかかっているのです。「kaso=過疎」
地は「都会より生きていくが辛い」ようです。生きながらえるのが辛い地域を過疎と名付け
たのかもしれません。「kasi=菓子」は主食ではありません。食べ過ぎると太り過ぎて健康
が侵されます。身に「危険」が迫るかもしれません。「kasu=粕」だけを食っていると栄養
不足になります。普通の食事より悪い食事ですのでそれを食い続けていると「命に関わります」。
「危険」です。言わずと知れたように日本人はアメリカの核の「傘=kasa」で「守られている」
から「安全」と考えている人が多いようです。 「危険」か「危険でない、安全である」かは
トルコ語を見ていると良く分ります。「否定を表すsiz」が含まれているかどうかを見たら良い
のです。太陽が「teli=照り」つける昼間に「日光に曝されて働く」肉体労働者は普通の人より
「危険」かもしれません。「teleku-sai=照れくさい」と思う感情は「安全か危険か」を本人が
自覚して自然に出る態度かもしれません。

トルコ語では次の通りです。

tehlike = 危険、危険に曝す事、災害、ハザード、非難、危機
         英語では risk, endangerment, hazard, jeopardy, peril

thelikesiz = 危険でない、安全、英語では riskless, danger-less, safe

casa = 安全、英語では safe