遣りかねる、為すのを拒否する時の言葉

  何かをしてくれと頼まれた時にその要請を

「拒否する」場合があります。その時に「拒否」

の表現の一つに「yalikane=遣りかね」る、が

あります。どうして「遣り」の当て字が使われ

るのでしょうか。「遣り」の音は遣唐使のよう

に使いに「遣る」、遠くへ「行かせる」事です。

行の字は「行く」だけでなく「行動」のように

「遣る、成す、為す」状態も表します。「行く」

と同時に「遣る、成す、為す」を表す言葉には

「lika」の音を含むようです。沖縄方言では

「行こう行こう」は「likalka=lika' lika'=

リカー・リカー」と言います。「行く=来る」

は逆の立場から見ると同じ現象です。親は自分

の子を戦地など危険な所へは「行かせたくない」

でしょう。「yali=遣り」たくないでしょう。



  アッカド語のアルファベット表記は次の通りです。


  アッカド語   日本語     英語


  likalka    リカ・リカー  go !
         (沖縄方言) Let's go
          行こう・行こう

  la illika   行かせたくない used to strengthen
a nagative verb 

  lillikam    こちらに来るべき he should come here

illikamma   持って来た    he brought with him


注: likalka はシカゴ大学の辞典には載っていません。


シカゴ大学アッカド語
アッシリア語)辞典
L の参照ページ
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