ヌジファー 霊魂が遺体から抜け落ちないように祀る仕来り
お昼を食べながら先輩から最近「ヌジファー」の話を聞きました。 その言葉は
首里那覇方言データベースに載っています。この言葉を調べようとシュメール語
辞典を調べたらヌジファに該当する言葉が簡単に見つかりました。ヌジファのヌジは
「脱ぎ=nugi=nuzi=ヌジ」と変化しています。ファは「ウヤ・ファーフジ=祖先」のファ
でしょう。親が亡くなった時に、服を脱ぎ捨てたように、霊魂が死体から抜け落ちて
地上に留まっていてはいけない、天国に行って貰いたいと、一種の「厄払い」をする
のが「ヌジファ」です。「服」を「脱ぐ」と「魂、命」が「抜ける、亡くなる」は「体に密着、付着
していた物」が「外に出る、離れる」状態です。「一緒でない、中にはない」状態ですので、
否定の「nu」で表されます。 脱ぐ、ヌジのヌの音は「nu=否定=英語の no 」です。
脱ぐの「グ=gu」は「中にある、付着している、着ている」と考えられます。汁の中には
「食べられる」「gu=具」があります。ヌジのジは「zi=命=英語では life」と推測できます。
「nu zi=命がない、命が尽きた、命が抜けた、命が脱げた、亡くなった」になります。
祖先を表すウヤ・ファーフジのウヤは親で、フジは「氏=ウジ=uzi=fuzi=フジ」と変化した
と考えられます。「氏=ウジ=u-zi」の言葉の中に「命」が含まれているのは今日初めて知り
ました。人間が生まれてから今まで連綿と「命」を繋いだきた事が「氏=u-zi」の音に含まれて
いるのを知ってびっくりしています。あの嫌な「uzi=蛆」虫が「氏」と同じ音なのは「uzi=ウジ」
の音が「命」を表しているからだと分ります。蛆も人間どうようこの世に生を受けた最初から
今までその命を連綿と繋いできているのがその音で分ります。「気が弱くて」物事に「ozi=怖じ」
易い人がいます。名護方言では「uzi=ウジ」ウジースンと言います。この中にも「心が弱い」、
意気「地=zi」なしの意味が含まれているのに気づきます。ファーの音をシュメールご辞典で
調べると次のような言葉が見つかりました。仏教では「輪廻」と言う言葉がありますので「死と輪」
は深い関係があるのが分ります。
シュメール語では次の通りです。
NU = 否定、〜でない、違う、英語では no, not
ZI = 命、霊魂、英語では life
HAR = 輪(周囲を取り囲み霊魂を中に入れる容器)、英語では ring
HAL = 入れ物、英語では basket