歯牙にもかけぬ、しがない、そういう仕儀になりました

人間は自分にとって大事でない、自分に少しの影響も与えないような状態なら、
「全く気にしない」ようです。 そういう状態は「siga=歯牙」にもかけないと言い
ます。 この「sega=せが」む、「suga=縋」る、「siga=しが」み付くと同じよう
に「小さい」存在、状態を表します。後の三つは「小さな」存在がより大きい存在に
「細い糸、細い道、ルート、チャンネル」を通して「頼る」状態を表しています。
一筋の「蜘蛛の糸」を書いた芥川龍之介はシュメール語を知っていたのでしょうか。
それとも作家の本能なのでしょうか。「saga」行音は「軽薄短小、近接、浅弱、落下」
など表すようです。 下に行くのは「saga=下が」る動きできます。下賎な行為に
「sagi=詐欺」があります。腹を下すのは、お腹の病気に罹っているのでしょう。
腹を下すのを名護方言では「sagin=下ギン」と言います。値段が「saga=下がる」
のはその物の値打が「低い」と思われるからでしょう。人の腹を「sagu=探」るのは
「下品」な行為だと思われます。「少しづつ」「細かい」事を続けていくのが「仕事
=sigoto」かもしれません。名護方言では「sigutu=シグトu」です。思ったような、
目指したような良い結果が得られ無かった、「拙い、悪い」結果になったら、江戸
時代までは、そういう「sugi=仕儀」になりましたと上役に報告したようです。


シュメール語では次の通りです。


SIG = 低い、下の、薄い、英語では to be low, to be thin