探る、坂、酌をする

 広がる、広げる、膨れる、多い、大きくなる、丸々と太る、などを表す言葉には「saga」行音
や「saka」行音が含まれているようです。物を「saga=探」すには一カ所だけでは十分でないで
しょう。あっちこっち、方々を探す必要があるかもしれません。英語では「seek=探す」です。
ある一定の期間に「数が増える、大きくなる」のも「saka」行音で表すのが分ります。 風邪を
ひくと「seki=咳」が出ます。咳は「続いて出る」のが普通です。 英語では「consecutive=
次々と」です。女性は妊娠する、お腹に子供が出来る、お腹がどんどん「膨らみ」ます。その
状態を名護方言では「ka-sagin=カサギン」と言います。普通の人が直立している時には頭や
首は真っ直ぐ上を向いていますが、おかしいと思うと首を「ka-sige=傾げ」ます。「湾曲した」
形になります。「sagi=詐欺」にかかる人が「多い」ようです。被害が「広がり」ます。詐欺を
働いた人の懐はどんどん「膨らみ」ます。「たくさん」の人の「集まり」を「seken=世間」と
言います。「sekai=世界」も「広い」です。沢山の人の中には悪い事をする人がいます。その
人たちは金や宝石など「沢山の財産を持っているお金持ちの家」を狙います。金や宝石などの
財産を守るには「警戒を厳重にする」必要があるでしょう。「二重三重に」鍵をかける必要が
ありそうです。英語では「security=厳重な警戒態勢」です。平らな所は平野ですが「盛り上
がった」所には「saka=坂」があります。「沢山の人」が喜んで飲むので「たくさん作る」のが
「sake=酒」で座を「盛り上げる」為に利用されるのが酒でしょう。酒はどんどん「so-sogu=
注ぐ」と良いようです。酒を飲む場では「shaku=酌」をする場面が良く見られます。お互いに
酌をすると「差しつ差されつ」の間柄になり「繋がり」が深まります。自分の家や町にいるだけ
なら行動範囲は広いですが、外に出る隣町に「iku=yuku=行く」だけでも行動範囲は「広がり」
ます。「eki=駅」を利用したら「遠く」まで「ike=行け」ます。「遠い過去や未来」まで見通
せる人と考えられている人が「eki=易」者でしょう。

 アッカド語では次の通りです。

shaqu = 酌をする、酒などを注ぐ、灌漑する
       英語では to give to drink, to serve drinks, to pour drinks, to irrigate


 

 参考: 英語は次の通りです。

seek      = 探す

consecutive   = 次々と、連続の

sequence    = 連続

security    = 安全対策、安全保障

second     = 一番に続く二番の、直ぐ側にいる、手を差し伸べる(人)

 next = 次の

eke       = 増す、伸ばす(古英語)