三々九度と関連がある kuda 行音の言葉

 結婚式があると三々九度は付き物です。何故でしょうか。その理由は今までの家庭
から「分かれて、離れて」新しい家庭を作るからでしょう。「kudo=九度」にはその
意味が含まれています。その式には父親や娘ははらはらと「涙を流す」ようです。その
顔を見ると泣き「はらした=harashi-ta」痕跡が残っていますので直ぐに分ります。
「涙が出る」のは「目から水分が外に出る」状態です。 内部にある物が「外に出る」
状態を表す言葉には「kuda」行音か、「harasu=parasu」行音が含まれているようです。
水道の水を「出しなさい」の名護方言はミジ「パラシェー=parashe’」です。泣き腫らす
の「harasu」は名護方言では「parasu」に変化します。ある容器から外に出す仕組みには
「kuda=管」があります。最近は高齢になり病院に入院すると「管」で栄養補給する人
も増えていますので、「kuda=管」は「水の出入り」をし易くする為に工夫された道具で
あるのが分ります。「kudi=籤」は沢山のお金を集めて、その中から懸賞金として僅かだけ
「外に出す」仕組です。「kuden=口伝」は専門家の口から直接弟子に秘密を「漏らして」
教える方法です。班田収授の法がある頃は「kuden=公田」は成人男子に「分け与えられ」
ました。「kudo=口説」くのが巧い男にかかると女の心は「男の所に行く」ようになるよう
です。「心は此処に非ず」で「上の空」になります。それで親から好きな男の所へ行くよう
になるのでしょう。三々九度の「kudo」の意味が良く分ります。「k=g」ですので、酔った
時の「guden guden=グデン・グデン」も意識が「無くなっている、無意識、意識障害
に陥っているのが良く分ります。「逃げ去る」を意味する「逐電=ti-kuden」にも「kuda」
行音が含まれていますので、「出る、去る、離れる」状態を表すのが良く分ります。

 スメル語とアッカド語は次の通りです。

 KUD     = 切り離す、分ける、英語では to cut off, to seperate

  para'su = 切り離す、分ける、アッカド語、スメル語の KUD と同じ
          英語では to cut off, to seperate

hara's,u = 切り離す、離す、アッカド語、スメル語の KUD と同じ、
英語では to cut off, to seperate

pat,a'ru  = 開ける、放す、緩める、アッカド語、スメル語の DUH 同じ
英語では to open, to release, to loosen