傍若無人と坊主の語源: 世間から浮いている、浮世離れした人

 傍若無人の傍は「por=bor=傍=外側」だと考えられます。「傍ら=自分の側」です。一緒に仕事を
して、いつも「側にいる人=片割れ」です。髪は切ると体から「離れ」ます。花びらが木から「離れる」
と「散る」と言います。「離散する」状態を表す言葉に「bor=por」の音が含まれていますので「散髪屋」
を表す言葉に「bor」の音が含まれていると推測出来ます。沖縄の宮古島方言では散髪屋は「bor=ボー」
「ヅミ=摘み」「ヤー=屋」と言います。「bor-zu=坊主」は髪が「摘み取られた、切り離された人」、即ち
「髪が無い人」です。「bor」など「bar」行音、「por」行音は「離散」状態を表すようです。木は幹と枝から
出来ています。木にくっ付いている時は「枝」ですが、木から「切り離された」時には棒切れの「bor=棒」
になります。普通の人と行動が「異なる」粗忽な人は「ぶっきら」「棒=bor」と呼ばれます。名護方言では
「bor=棒」キラーです。ボーキラーは繊細な人からは「嫌われて相手にされない」、「意中の外」の人として
扱われるのかもしれません。「嫌だ」の名護方言は「bar=バー」です。坊主の語源は語源由来辞典の説
よりも「スメル語由来」の説が正しいと思っていますが、読者の方はどう思うでしょうか。傍若無人の「傍=
bor」もスメル語の「bar=外側、側、傍ら」の変化形だと考えられます。

 スメル語では次の通りです。

 BAR = 外側、英語では outside