魚が釣り針にかかると網にかかる

  アッカド語の「aka'lu=食べる」から日本語の「召しあがる」は「召す=食べる」の
名詞形の「召し=飯」と「akalu=agalu=食べる」を並べた言葉、即ち同じ意味の二種類
の言葉を並べた言葉であるのが分りましたが、「akalu」を含み「食べる」意味がある言葉
は沢山あります。 大きな動物から小さな昆虫まで全ての動物は他の命を「食べ」ます。
人間が「魚を釣る」時に釣り針に「餌」を仕掛けます。 魚はその「餌」を「食べる」時があり
ます。名護方言では「魚の餌」を「mun=ムン」「ダニー=種」と言います。そのムンダニー
を魚が「食う」と人間は魚が釣り針に「k-akalu=かかる」と言います。腐った肉などは蝿の
「好きな食べ物」と思われます。沢山の蝿が腐った肉に「群がり=mul-agali」ます。 その
状態を蝿が「集る=t-akalu」と言います。穀物は一番上の方に穂が出来ます。その穂には
「食べられる実」が付いています。その穂は熟する頃になると「赤、黄色、金色」に変り、
垂れ下がります。その頃が「食べ頃」ですので、人間は穀物や果物などを収穫します。赤い
色を真っ赤と言いますが、名護方言では「m-akkala=マッカラー」です。「akala=赤ら」顔
の「akala」と同じです。 マッカラーの中に「akala=akkala=食べる」が含まれているのに
気づきます。魚は網にも「kakali=かかり」ます。猪など山の動物も鼠なども餌を網や籠の
中に入れると「k-akali=かかり」ます。動物が「餌を求めて」「食う」習性を利用して人間
は網を「仕掛ける=sik-akelu」ようになったようです。 「食う」と「akali」をそのまま並べた
言葉から幾ら「食べ」ても、まだ不足だと言いそうな、伸び盛りの子供、即ち「食い」「盛り=
z-akali」の子供が姿が浮かびます。

 アッカド語とスメル語は次の通りです。

  aka'lu = 食べる、英語では eat

  MUN = 魚、スメル語、英語では fish