及ばぬ事と諦めました: バネのあると歯の浮く

 「良い」状態を表す言葉や「お世辞」など相手を「褒め称える」言葉は「bana」行音
や「hana」行音で表されるようです。とても目立つ良い女性は「hana=花」のようだと
言います。「hana=鼻」にも「かけない」のは相手が「値打」が「低い」からでしょう。
「hana=素晴らしい状態、素晴らしい物、値打物」です。とても「素晴らしい」活躍を
すると「hana bana=華々」しい活躍と言います。素晴らしい運動神経を持っていると
「bane=バネ」があると言います。上前を撥ねられるのは良くありませんが、「hane=
撥ね」た人は「良い」思いをしているでしょう。とても「調子の良い」事を言うのは
「hano=歯の」浮くようなお世辞と言う場合があります。このような「hana」行音の
言葉は全てスメル語の「bana=素晴らしい」への当て字だと考えられます。 その音
からすると「banana=バナナ」はとても「良い、美味しい」果物なので名付けられた
と考えられます。「良い」状態と「悪い」状態は両極端で普通は良い事も無く、悪い事
も無いい状態が長く続くと考えられます。そう考えると「bana=良い、長くは続かない
、短い期間、良いが短い、良い脆い・柔らかい」などの意味が考えられます。「土」は
普通は固いですが、「陶磁器」を作る時には「水を混ぜ」て、「柔らかく」してから捏
ねて、その後で焼くと固くなります。「hani-wa=埴輪」は「土を柔らかく」してから、
その後で焼いて固くしたので「hani=柔らかい」の音が入っているのかもしれません。
昔はとても「良い」生活をしている人、「上の階級」の女の人は「及ばぬ=oyo-banu」
事と諦めたという人が割といたようです。 転「ばぬ=banu」先の杖は用心が「良い」
事で、歳を取るとその意味が「良く分る」と聞いた事があります。自分の家や部屋を
「musaku=むさく」るしい所、と表現するのは相手にとっては気分が良いかどうか分ら
ないが「自分にとってはとても気持が良い」所を表すようです。スメル語では「良い=
MU」「SAK=SAG=良い」です。良い状態を表す二種類の言葉を並べて「逆の意味」の言葉
を作り出しているのが分ります。

 アッカド語とシュメル語では次の通りです。

 banu = 良い、綺麗、アッカド語、英語では good, beautiful

 MU = 良い、美しいスメル語、英語では good, beautiful

 SAG = 良い、甘い、美しい、スメル語、英語では good, sweet, beautiful