これは拙い: 悪い状態を認識している言葉

  これは「madui=mazui=拙い」と言ったら、その時の状態は「悪い」のを「知っている、
認識している」事になります。この拙いは「madu」の綴りを見たらアッカド語と関係がある
のが分り、「mazu」の綴りを見たらトルコ語との関係が分ります。「madu=mazu=まず」
あり得ないような「悪い」事が起きた時に「拙い」と言うのでしょう。 そういう状態を
「知った、知覚」した時に起きる言葉です。アッカド語では「madu=知る」です。拙いと
思った瞬間は「気が縮んた、怯んだ」のではないでしょうか。「mazu」の中に含まれる
「az」には小豆の「az」と同じです。「az=小さい、縮む、怯む」です。トルコ語では
「az=小さい」です。「hazu=恥ず」かしいと思った時にも「気が小さくなっている」と思わ
れます。「ma-azu-i=拙い」の前に付く「ma」は魔物やまやかしの「ma」だと思われます。
ひょっとすると「mudu=ムヅ」ガル子供は、そうすることによって親の気を引くことが出来る
のを「知っている」のかもしれません。解決が困難、答えを出すのが困難なのを「知っている」
時には「mudu=難」カシイと言います。ソクラテスはこの世には自分が知らない事があるのを
「知っている」、この世には解決が「難しい」問題があるのを「知っていた」のでしょう。
日本語には「知っている」事から「madu=まず」始めようという表現もあります。この世には
「知らないと」「拙い=madui」事がたくさんあります。

 アッカド語トルコ語は次の通りです。

   mudu   = 能力がある、知っている、気づく
         英語では competent, knowledgeable, be aware of,

 la mudu  = 馬鹿、無知、何も知らない
英語では stupid, ignorant,

mudutu = 知識、気づいている状態、知恵
英語では knowledge, awareness, wisdom

  az = 小さい、英語では little, small