弱い人とヨーバー

 「yowa=弱」い人を沖縄方言では「yo’va=ヨーバー」と言います。「wa」の音が
「va」の音に変化しています。共通語でも体力が落ちて「弱くなった」人は「yovo yobo
=ヨボヨボ」と言います。「w → v」の傾向はドイツ語では良くあるそうです。走り競争、
駆けっこをさせると足の「遅い」人は「弱い」ですので「yo’va’=ヨーバー」と言われ
ます。酒やタバコを初めて飲むか吸う時にはこの酒やタバコは「強いか弱いか」と聞いて
から買う人が多いでしょう。足の力の「弱い」人は「遅い」と言いますが、酒やタバコは
そのまま「弱いか強いか」を問題にするようです。弱いとヨーバーは直接結び付きます。
即ち「yowa=yo'va'=yovo」です。タバコの場合は「弱い」と言うより「マイルド」とか
「ジェントル」と外来語を使って誤魔化す場合が多いようです。 「強い」のに比べたら
「弱い」のは「良い状態ではない」です。日本語では「yavai=ヤバイ=危ない」と言う場合
があります。日本語には「トロイ」と言う表現もあります。一番最後、ビリの名護方言は
「pi'to'=ピートー」です。トロイとピートをくっ付けると英語の torpid に似ています。

トルコ語では次の通りです。

yavas = 遅い、温和な、優しい、弱い、鈍い、怠け者の

英語では slow, mild, gentle, sluggish, torpid