アチコーコー、アチラ・フンと枠の中から外へ出る

 アチコーコーの食べ物を良く見ると「湯気が立っている」のが「見え」ます。普通のお米は炊いて
から何時間経っているか分りませんが、「アチ=achi」コーコーは「湯気が立って見えます」ので、
今さっき「炊き上がった」ばかりのご飯だと分ります。 「acha」行音の言葉は目の前にあり隣の物
より「高い位置にあり良く見える物、「出来立て」、新鮮などの意味があります。出来立ての「achi=
アチ」コーコー だけが「熱い」のではありません。一度は冷めた物でももう一度、温度を「高く」して
「温める」と「熱く」なります。「温める」の名護方言は「achira=アチラ」フンです。中にある物は
「外に取り出す」と見えますが、中にある事が分っていても「外に取り出さない限り」見えません。
「血や乳」は体の中にあります。「chi」の音は「中の物、中身」を表すかもしれません。「a」の音
は「反対、逆」の意味がありますので、「achi」など「acha」行音は「外に出す、見せる、見える、
皆が知っている」などを表すかもしれません。商売は店を「開いて」商品をお客様に「見せて」買うか
買わないかはお客様の判断に委ねます。お店が「開いている」のを名護方言では「アチュン=achun」
と言い、商売を沖縄方言では「アチネー=achi-ne'」と言います。「土地」の「chi=地」は「地面」
の「di=地」です。「地=chi=di=di'=ジー」も「血や乳」と近い意味がありそうです。「地面」を
「開く」「開墾」して苗を植えると作物が「地面の中から地上に現れ」ます。 英語では「地=di=ti」
を開いて作物を植えるのを「cul-ti-vate=耕作する」と言い、その名詞形は「cultivation=耕作」です。
日本人は「ti」の音を「チ」と発音しますので、「ulti=ulchi」と書き換え出来ます。沖縄方言では「l」
は脱落する場合が多いですので、「ulti=uchi」になります。「耕作」は鍬を「打ち=uchi」降ろす
作業です。鍬を打ち降ろす作業が「開墾」ですので、「uchi」は「acha」行音の一種と考えられます。
日本語で「atira=achira=あちら」の方と言う時にはその人を「立てた」表現であるのが分ります。
私は日本語の語感だけではそれを感じられませんでしたが、トルコ語と沖縄方言の温めるを比較して
なるほど「あちら」の方、「あちら」さん、は良い表現なのだと感じる事ができるようになりました。
「温めない」は名護方言では「atira=アチラ」ハンになります。「アチラハン」はアチラの方では
ありません。間違いのないよう念の為に申し上げます。

 トルコ語では次の通りです。

kac = (中から)外へ出る、逃げる
英語では get out of, got out of, run away, flee

kacan = kacと同じ、(中から)外へ出る、逃げる
        英語では got out of, fled


arttirmek = 高める


  参考: 英語では次の通りです。


cultivate  = 耕す

cultivation = 耕作、教養(頭を耕す事)

 culture = 文化 (畑や頭を耕すと外に滲み出る物)

  日本は「ulti=ulchi=粳=稲など粘り気の少ない穀物の種類」を田畑に
植え、それで「ウリチ=uliti」食い繋いで「日本文化」を育ててきました。