敵も然る者

 日本語だけを知っていては「日本語の、日本の諺の本当の意味を完全に理解できない」
例が「敵も然る者」でしょう。敵もさるもの、引っ掻くもので「猿と引っ掻く」を結び付けて言葉
遊びと解釈しているのもありますが、私には不十分な説明だと思われます。「sal」に含まれる
肝心な説明が抜けています。「猿=salu」は喧嘩をする時には「引っ掻く」前に相手に「跳び
掛り」ます。「さるもの・ひっかくもの」は「salu=跳び掛り、襲い掛かり」「引っ掻く」と
見なすべきでしょう。敵も自分と「同等の」力、「然るべき」力があれば逃げたりはしません。
堂々と立ち向かって来ます。当然お互いに相手に「跳び掛り」、「襲い掛かり」ます。相手が
油断している、隙間が見えると「引っ掻く」でしょう。敵も然る者の「然る=salu」はラテン語
トルコ語の「跳ぶ、跳び掛る、攻撃する」と同じと見なして良いでしょう。敵も然る者と理解
できたら、仲直りした後は仲間になりますので、仲間になった後で何か難しい事や揉め事があると、
どうしたら良いか「一緒に」「問題を話し合う」、「相談し合う」ようになるでしょう。英語では
「con-sult=相談する」です。英語・ラテン語辞典と英語・トルコ語辞典に「jump」や「attck」
を入力すると次のような言葉が出てきます。 「猿知恵=saldie」は「相手を攻撃する場合に
ひっかく事しかできない、猿のような下手な攻撃方法を侮った、ふざけた表現」かもしれません。

sultus = 跳ぶ、ラテン語、英語では jump, leap, saltation

saldirmak = 攻撃する、トルコ語、英語では attack, assault

saldiri = 攻撃する、トルコ語、英語では assault