叩くと畑

 叩きで蝿などを「叩く=hata-ku」時と鍬などで「畑=hate-ke」を「耕す」「開墾する」
時の「腕の動作」は似ています。腕は普通は体にほとんどくっ付いている状態ですが、
叩く時や畑を耕作する時には「腕を大きく上げ」ますので「脇」が大きく「開き」ます。
「開いた」状態を表す言葉が「pata」行音で表されるようです。忙しい時には「パタパタ」
すると言いますが、その時は「足を、足の股を」「大きく、度々」「開いている」状態です。
森の木を切って畑を作るのを「開墾」すると言います。「森を開く」作業が「開墾、畑仕事」
の始まりだったと考えられます。「開く=patu」が「畑=hata-ke=pata-ki」の語源と考え
られます。脇を大きく「開けて」蝿を「叩く=hata-ku=pata-kun」のは鍬を持って畑仕事を
する時の姿勢と良く似ています。名護方言では「畑=pata-ki」、「叩く=pata-kun」です。
アッカド語の「patu=開く、開いている」、ラテン語の「patens=開いている」、「patefacio
=開ける」と日本語の「畑」と「叩く」は良く意味と音が似ています。同じ語源から派生した
言葉と言えるでしょう。

 アッカド語ラテン語は次の通りです。

patu = 開ける、開いている、アッカド語、英語では to open, open

patens = 開いている、ラテン語、英語では open

patefacio = 開ける、ラテン語、英語では open up, to open