躓くと失敗する場合が多い

  自分が思うように行かない事を「躓く=tuma-duku」と言います。思うように
行かないと失敗する場合が多いのではないでしょうか。 「tuma」を含む言葉には
善悪両方の意味があるようですが、今日は「悪い」方の「tuma」行音を見てみまし
ょう。人間は誰でも自分の思い通りに生きたいでしょう。自分の生き方を歪められる
か、、「止め=tome」られる、と嫌でしょう。そのような目に会うと「堪=tama」ら
なく嫌でしょう。「さみしい」と「さびしい」は同じですので」「tama」行音は「taba」
になっても「悪い」「嫌な」状態を表します。普通の人間は五体満足で生まれます。
全ての器官はうまく機能します。残念ながら一部の器官が「普通通りに、思うように
動かない」「悪い」状態で生まれる人もいます。「このような悪い」状態を表す言葉に
も「tuba」行音は含まれるようです。「耳の機能が不完全」な人は「ツンボ=tumbo=
tunbo」で、足の「悪い人」は「チンバ=timba=tinba」です。 これらの言葉は上に
述べた色々な別の言葉と同じように「悪い状態、悪い働き」を表す場合に使われています。
「権力者」や「上司」など「権力」を行使出来る人は自分が正しいと思っているでしょう。
「下の人、部下」に対して「自分の言う通りにしなさい」と言います。「他の悪い事」は
考えるなと言います。これを別の表現で言うと「ツベ=tube」コベ言うな、になります。
人に吐きかける「唾=tuba」は「悪い」です。「悪い」事をしたら「罪=tumi」を犯した
と言われます。「躓く」時には「ツン=tum」ノメル場合が多いのではないでしょうか。
母音の後に「n」などを入れるとその母音を強調する事になりますので、意味は「更に強い
意味」になります。「toma」が普通の「悪さ」なら「頓馬=tonma」は「かなり悪い」に
なると考えられます。普通の家より「悪い」家は「苫屋=toma-ya」で、「かなり頭が弱い、
悪い人」は「頓馬=tonma」です。馬に例えて馬鹿にするとは「馬鹿」だけでなくて、「頓馬」
も酷い言葉です。「おもしろくない」と「悪い」感情を抱くのが「詰=tuma」らない、でしょう。

 アッカド語では次の通りです。

  t,ummumu = ツンボ、聞き難い(状態の人)、(耳を)塞ぐ
英語では deaf, hard of hearing, to block (ears)

注: 「t,a」行音は「チャ」行音に近いと考えられます。