さっさっと

「勢いが良くてさっさっと流れるような状態」を沖縄では「サーラグァンナイ」と表現する
地域があります。 「サーラ」はサラサラ流れるやスラスラの変化形だとすぐに分りますが、
「グァンナイ=gwan-nai」の語源は何と関係があるでしょうか。「勢いよく大きく聞こえて
来る音」は「ガンガン」鳴っていると言います。頭がとても痛いと「ガンガン」すると言い
ます。「連続してやって来る」状態を表す言葉が「gwan」や「gan」に含まれているようです。
「サーラグァンナイ」を「サーラナイ」とも言いますので、「gwan」や「gan」は「強調の言葉」
かもしれません。とても「張り=hari」切って努力するのを「頑張る=gan-baru」と言います。
サーラナイを強めた表現のサーラグァンナイの「gwan」は頑張るの「gan」と同じ言葉かもしれ
ません。人と人が行き交う時にちらっと相手を見る事は有りますが、「強く見る、じっと見る、
見つめる」事はあまりありません。そのような見つめ方が普通ですが、「ガン=gan」をつけられた
とイチャモンとつける人がいます。そういう特殊な人がいるので、全然知らない人を道で見るのは
大変な時があります。「gan」は「特殊な、強烈な」状態を表す言葉だと考えられます。そう考えると
「サーラグァンナイ」と言う表現は、ある事が「とても早く進んでいる、うまく順調に運んでいる」状態
をとてもうまく表現している言葉だと言えそうです。 名護市の大北区の喫茶店で女どうしの
を何とはなしに聞いていた時に耳にした言葉が「サーラグァンナイ」です。うまく行っている状態を
表す言が「サーラグァンナイ」ですが、「悪い」状態を表す場合にも使える事に気が付いたのは
「強い、強調する」などを英語・トルコ辞典で調べている時でした。「下痢=geri」をしていると
「便が水のように勢い良く、サーラグァンナイ、流れて行きます」。普通の人は音を立てずに静かに
笑う場合が多いですが「ゲラゲラ=gera gera」と大声で笑う場合もあります。「ゲラ=gera」行音は
「大きい音、勢いのある状態、強い状態」と関係があるのが分ります。普通の息子や娘に比べて
婿入りした、嫁入りした「giri=義理」の息子や娘は「義理の」父や義母とは「緊張の度合い」が
「強い」かもしれません。

 トルコ語では次の通りです。

  gerilim = 緊張、強勢、抑圧、ストレス、
         英語では tension, stress, strain

  girmek = 入る、英語では enter