カチカチになっている固い物は噛み砕き難い

  「固い」物を割ったり、裂いたり、砕いたりするのは「難しい」です。そう簡単
にはできません。「固い」のは「カチカチ=kati kati」になっているとも言います。
「マラソン」など競技で「勝つ=katu」のは「一人」です。そう考えると「固い」や
「勝ち」など「kata」行音は「固い、〜し難い」状態を表す音だと推測できそうです。
融通の利かない「カチカチ」の、頭「デッカチ=det-kati」の「頑固な」「固い」頭の
人に出会うと頭に「カチン=kati-n」ときます。母音を強調したい時にはその母音
の後に「n」を付ける場合があると述べました。「kati→kanti」の例が沖縄方言で
見られます。何かをするのが「難しくて苦労する」、なかなか「出来ない」ような状態、
「しかねる」を沖縄方言では「シー」「カンティ=kanti」スンと言います。「シー」の部分
は言う、見るなどに置き換え出来ます。「し難い=si-nikui」は「し難い=si-gata-i」
とも言います。木々のように「k=g」ですので、し「難い=gatai=kata-i」はトルコ語
ほとんど同じ音、同じ意味であるのが分ります。

 トルコ語では次の通りです。


  kati = 固い、〜し難い、英語では hard, stiff, rigid