言いそびれての語源

物が「小さくなる」、物を「小さくする」には少なくとも、

二種類の方法があるようです。一つは「干からび、乾燥

して」小さくなる場合と、「切り裂き、割って」小さく

する方法です。物が「小さくなる」状態を「気持が小さく

なる」状態に例えた言葉が「言いそびれて」の「sipru=

sobiru=sobire=そびれ」だと推測されます。この表現は

言い渋るの「sipru=siburu=渋る」の変化が分り易いよう

です。楔形文字は粘土に「刻んだ、書いた」「文字」です。

保存するには「乾かす」必要があります。 陶器も同じ

ですが、焼く前の大きさに比べると、出来上がった作品

は、かなり「縮む」そうです。「文書=縮んだ物」の意識

があったと推測されます。アッカド語の「sipru=書類」は

英語の「split=割いて、裂いて」「小さくする」と同じ語源

から派生した可能性がありそうです。



 アッカド語のアルファベット表記
 は次の通りです。


 アッカド語  日本語      英語


 sipru    シピリ・ティ、  document       
        書類       


 sepi'ru   書かれた     scribe in
        書類        non
       (楔形文字     cuneiform
        以外の字)    characters

        


      

Akkadian Dictionary
by
Association Assyrophile
de France