雨垂れ、水田、灌漑、泥

 「dulu'=dolo=泥」は「水分をたくさん含んだ」土、「濡れた」土と説明できます。
「水」に関係がある言葉は「dulu」行音の「dalu, dilu, delu,dolu」を含むと考えて
良いでしょう。シュメール語「dulu=wet=濡れている」が分った時点でそう推測して
も良さそうですが、きょう「水」に関係がある言葉が「dalu」の音を含んでいるのを
見るまで気づきませんでした。 「水を汲む道具」や田んぼなどに「水を引いてくる、
灌漑する」のをシュメール語では「dalu」と言います。雨降りの後は軒下から雨「垂れ
=dale」が落ちてきます。同じ意味の二種類の言葉を並べて似通った新しい意味の言葉
を作る日本語の作法に従うと「雨垂れ」は「雨=dale=水」と推測出来ます。水は低い
所に流れます。「下への動き」を表す言葉が「dale=tale=垂れ」です。 雨垂れのよう
に「雨」が「垂れ=dale=水」の象徴でしょう。「dale=下へ流れ動く物=雨垂れ=水」と
推測出来ます。水道からは「水」が「delu=出る」と言います。 噴水は水が吹き上げ
ますが、間欠泉などの稀な現象に似せて人工的に作った装置が噴水です。水道の「水」
は下に流れ「出る」のが普通です。水田の土は「dulu=dolo=泥」状です。 田んぼに
「水を引く=dalu」作業をすると田んぼが「dulu=泥」状になるのは当然でしょう。
 アッカド語では次の通りです。

  dalu   =(バケツの形をした銅などで作った)水を汲む道具、水を引く道具、水を引く、灌漑する
         英語では a bronze bucket for drawing water, to draw water with bucket, to irrigate a field with buckets