屋我地、鏡地、名嘉地

 屋我地は小さい島で、一番高い所で約50mです。「yagazi=屋我地=水辺、浜辺、海辺」
の地域だと考えられます。那覇市には海辺の地域に「kaganzi=kagamizi=鏡水」があり、山
の多い国頭村にも「kaganzi=鏡地」があり、そこは「海辺」の集落です。山や丘の頂上近く、
即ち「takazi=高地」と浜辺の「間、中間地帯」が「nakazi=仲地=名嘉地」と推測されます。
「agazi=水辺」で「ない=n」所が「nagazi=nakazi=名嘉地=仲地」だと推測されます。鍋
などの容器で一番低い所は鍋の「底」です。少しでも「水や焦げが残る」のはその部分です。
鍋の底にある「焦げを擦り取る」のを名護方言では「k-akazin=カカジン」と言います。「底
=低地=水が溜る所=水浸しになる所=agazi=yagazi=屋我地」と見なして良いようです。

 スメル語では次の通りです。

 AGAZI = 赤字(悪いのを垂れ流している、血や汚水のイメージ、水辺、低地と
       イメージが似ています)、損失、財政赤字
       英語では loss, financial loss