サーラナイ: 始と死、始めと終り

 仕事は始めないといつまで経っても進みません。「sa=サー」と声をかけて「仕事」を
「始め」ます。「動き」始めます。物の「kezime=ケジメ」をつけると言う事は「始め」
と「終り」をハッキリさせる事でしょう。始めの音読みは「始=si」で終りに関する言葉
も「死=si」です。 その他にも計算を「shu=終」了スルなどを表す「si=締」メルなど
があります。終ったら「su=済」ミです。物は水に「sizu=沈」ミます。沈むと「見えなく」
なります。空気と水が接する所が水面で、水だけの範囲内に入るのが沈むです。「沈む」
の名護方言は「sinkun=シンクン」で、英語の「sink=沈む」と全く同じ音、同じ意味です。
川の水は海に流れます。陸の最後は海に「se=接」スル所です。そこには「su-na=砂」
があり、「sasu=砂洲」があります。水に「流されて動く」のが「dosha=土砂」であるのは
土砂降り、大雨の後や台風の後に気づきます。英語の「beach=浜辺、砂浜」に含まれる
「ch」や「c」の音は「境界線」を表すかもしれません。「ch=ku=区」は区切りを表し、
「c」の音は「s」の音に近いです。じっとして動かなかった動物が「動く」と活動の「開始」
です。休憩の後で仕事を再び始める、「sai=再」開スル時には「sa'=サー」始めようと言い
ます。そして「働き」、「動き」始めます。仕事が「スムーズに行く、捗る」時や物の「動き」
が「速い」時には、名護方言では「sa'la=サーラ」ナイと表現します。始めと終り、境界線、
「sa-kai=堺」を表す言葉には「sa」行音が含まれる場合が多いようです。「始める」英語は
「start」で、語頭に「s」が含まれ、終りは「finish」で、最後、語尾に「sh」の音が来ています。
人生の終りは「si=死」です。英語では「death」で最後の音は「th」です。 日本語の「ス」に
近い音です。「死ぬ」時に人生を振り返ると「あっと言う間に過ぎた」、「サーラナイ」を実感
する人もいるかもしれません。

 スメル語では次の通りです。

 SA = 動く、英語では move