ドゥーチュイムン、どれでも良い、泥を吐かせる

 沢山の品物を集めてその中から、集められた「全部」の中から選びなさいと言う場合
があります。その時には「dore=どれ」でも良いから好きな物を選びなさいと言います。
そこにある「全て」の物の中から選ばせたい時には「dore=どれ」にしますかと言います。
共通語の「dore」は沖縄方言では「duri=ドリ」になります。 陸上競技など種目別の
参加者を募る場合があります。Aの種目には5人、B には10人、Cには一人だけ応募
があったと仮定しましょう。 Aは「全部で5人」、Bは「全部で10人」ですが、Cは
「全部で一人」です。一人の沖縄方言は「tiui=チュイ」ですが、「一人だけ」は
「du'tiui=ドゥーチュイ」と言います。「一人住まい」の「世帯の合計人数は一人」です。
「合計=全部で=ドゥ=du'」になると推測されます。独身者は「du'tiui=ドゥチュイ」ムン
と言われます。鰻など「doro=泥」を吐かせると言います。容疑者に白状を迫る時にも
「doro=泥」を吐かせると言います。泥を吐かせたら中にある物を「すっかり、完全に、
全部」外に吐き出されたと思われます。まだ中に幾らか残っていたら「doro=泥」を吐か
せた事にはならないようです。泥の沖縄方言は「duru=ドゥル=泥」です。物は「dore=どれ」
ですが、人間の場合は「dare=誰」に変化したようです。品物の「dore=どれ」でも良いは
人間の場合は「dare=誰」でも良いになります。誰でも良いから沢山の中から選んで一緒に
暮せばドゥーチュイ・ムン、独身者にはならなかったでしょう。

シュメル語では次の通りです。

DU = 全て、英語では all

DUR = 総量、全体、全体として、 英語では totality