朝っぱらから

  一日を縦軸にとり、朝起きた時間を1として起きている時間だけを数字にすると一番大きい数字は
寝る時です。朝早い時間は「とても低い」数字で表されます。とても早い朝の時間を「朝っぱら=asappara」
と言います。ちょっと「悪い」事をしたら「あさっぱら」からと「非難」されます。「悪い、非難」も「低い状態」、
「低劣、劣悪」を表す言葉ですので「早い時間=asa=sappala=低くて悪い状態」と考えられます。
「asappala=朝っぱら」は「早くて低い」状態を表す二種類の言葉を並べた言葉だと考えられます。
売れ行きが「悪い」と「サッパリ=sappali」と表現するのは前に述べましたが、その言葉から「s」を除いた
「apala」行音も「低劣、劣悪」な状態を表すようです。「悪い」事をしたか「良くない」と人々に思われると、
その集団から「oppala=追っ払」われるでしょう。「追っ払え」の名護方言は「u'po'le'=ウーポーレー」です。
「p=b」ですので、「abala」行音も「低下、低劣、劣悪」などを表します。水中に沈むのもあまり「良くない」事
に熱中するのも「obole=溺れ」る、と言います。容器から物が「kobole=零れ」る、のも「良くない」です。
朝と比べられるのが夜です。酒は夜の時間に飲むのが普通です。朝っぱらから酒を飲み、夜も外に飲みに
出掛けて朝方にお家に帰ると嫌われるでしょう。そのような人は「yoppalai=酔っ払い」と言います。余所で
飲んで来て朝方に家に帰ると、こんな人は「u'po'le'=ウーポーレー」と言われてお家に入れて貰えない時も
あるかもしれません。邪魔な人は追い払われて、邪魔な物「toppala=取っ払」われます。

アッカド語では次の通りです。

shapa'lu = 低い、一番低い状態になる、慎ましく振る舞う、卑下する、抑圧される、損をする、

        徐々に低くなる、深く掘る、減らす

        英語では to be low, to reach the lowest point, to be humble, to be depressed,

          • to suffer a loss, to become progressively lower, to dig deep, to reduce