地頭と地頭代と大地主

 封建時代でも今でも一代で大地主になった人は歴史上ほとんどいないでしょう。地主は
祖先伝来の土地に住んでいますので、その所有する土地も祖先伝来の土地、世襲した土地、
相続した土地です。沖縄では「zitu=ジトゥ=地頭」代が大地主である場合が多いようです。
地頭は官職で中央に住んでいて、割り当てられた土地の上前を撥ねて、上納を受けて暮らして
いますので、現地での実際の土地の所有者は「ジトゥデー=地頭代」だった場合が多いのかも
しれません。そう考えると「zitu」の音と意味には広い面積の土地を管理する人、または所有
する人を表していると考えられます。土地は代々所有している場合が多いですので、「zitu」
の音は「受け継ぐ、相続する」の意味があるのかもしれません。 「zitto=じっと」するのは
「動かないで同じ所にいる」ですので、その土地に「zutto=ずっと」住んでいる人はその土地
を祖先から「受け継いだ、相続した」人だと考えられます。

アッカド語では次の通りです。

zittu = 祖先から受け継ぐ範囲・分け前・相続分、英語では inheritance share