乾布摩擦

   大昔の人は木と木を「擦り合せて」火をおこしました。「擦=kosu」る、のは手
の運動です。「体の表面」を綺麗にする方法には「水浴び、入浴」と「乾布=kanpu」
摩擦があります。人間の「体の表面」と「kanpu」の音は関係が深いようです。乾布摩擦
は「体の表面、皮膚」を乾いた布で擦る運動ですので「完膚」摩擦でも良さそうです。完膚
の中に「皮膚」の「膚=fu」が入っています。 「髪や毛」は体の表面から出て体に密着
しています。髪や毛又はそれと関連がある事象、物は「kanpu」と似た音で表される可能性
が高いです。現在でも沖縄で見られる「髪型」の一つに「カンプー=kanpu’」があります。
自分の連れ以外の人と心を通わすだけでなく「体も交わす」ようになると、それに該当する
人は「姦婦、姦夫=kanpu」と言われます。 この時の連れの精神状態は「完膚=kanu」なき
までに打ちのめされているでしょう。乾布摩擦の前の漢字だけで省略すると「乾摩=kanma」
になります。人間の「皮膚、体の表面」を揉んで体の調子を整えてくれる人は「按摩=anma」
と言われます。「ma」の音も「体の表面」と関係がありそうです。馬には馬車の「ba」と馬子
の「ma」の音があります。人に悪口を「浴びせる」のを「面罵=menba」する、「罵倒=bato’」
すると言います。「浴び=abi」せると「ba=ma」の音は関係があるのが分ります。歩合の
「bu」と一歩の「po」の音があります。「b=m=P」ですので、「kanpu=kanmu」と変る事が
推測できます。「冠=kanmuri」は「頭に「被せる」物です。沖縄の髪型「カンプー」と冠は
同じ語源から生まれた言葉だと推測できます。「冠水=kan-sui」は水に「浸かる」事です。
「水浴び、入浴、海水浴」は体を「冠水」させて「遊び楽しみ、体を綺麗にする」方法、又は
運動です。「良い」は「yi」又は「iyi」と表記できます。水浴びも乾布摩擦もそれをしている
間は「とても気持が良い」です。「kanpu」や「kanmu」の音には「とても気持良い、最高に気持
良い」意味が含まれているのかもしれません。その意味が逆転したのが「オカンムリ=怒って
いる状態」かもしれません。

 トルコ語では次の通りです。

  yi-kanma   =  水浴び、入浴(体を冠=kan」水させる事)

  yi-kamak  =  水を浴びる、入浴する