油断大敵 

 私は日本語と似ている外国語を調べるのが趣味ですが、外国語を調べているうちに日本の辞典に
載っている語源解説は「でたらめ」なのが多いのではないかという事です。元々は「漢字とは何の
関係もない」事を漢字で表記した為に本来の日本語の意味が「失われて」しまった言葉は多いと私
は感じているのですが、「油断=yudan=yudam」大敵もそのうちの一つだと考えています。日本語
に良い当て字をしたばっかりに本来の意味と少し違った意味になっている場合が多いと考えられま
す。「油断大敵」で一番困る事は何でしょうか。 その一番困る事を表す事が「油断」大敵に含まれ
ていると考えられます。「油」や「油を絶つ」事とは何の関係もない事と考えられます。 油断大敵
の油断は「口可口楽=コカコーラ」のようにうまい当て字だと考えられます。 それで本来の意味が
分らなくなったと考えられます。敵と戦って一番困る事は負ける事ではありません。負けても逃げ出
す余地があれば生き残れます。大将が一番困るのは「自分や自分の味方が殺されるか、捕虜にされて
領民と領地が相手に取られる、相手の支配下に置かれる」事です。別の表現をすると相手に「呑み込
まれる」事です。ピノキオは鯨に呑み込まれても生きているように描かれていますが、どんな生き物
も競争相手に「呑み込まれたら死ぬ」事は間違いないでしょう。「酷い目に遭う」場合が多くて活か
されるのは僅かの人でしょう。「yudam」の入っている言葉に「呑み込む」意味があればその言葉こそ
「油断」大敵を忠実に表している事になります。 「勝つか負けるか、殺すか殺されるか」状況判断が
難しい状態「油断」が出来ない状態を「予断=yodam」を許さないと言います。

 トルコ語では次の通りです。

  yudum    =  啜る、呑み込む、飲み干す

            英語では sip, swallow


注: ライブドアのブログで「外国語散策」に投稿していたのですが、最近から投稿方法が変って
   「ローマ字で表記した部分が消えてしまい」ます。原稿を推敲する度にローマ字の部分が消
   えてその部分を再入力するのが大変です。この「詩と写真」はライブドアのブログに移して、
   ここではライブドアで投稿していた「外国語散策」を続けたいと思います。「詩と写真」は
   「Taryan-mahnu-GAL」と入力すると出て来ます。