ちょっと色を付けてよ

  ちょっと条件を良くして欲しい、もう少しだけ良い取り扱いをして欲しい時には
「ちょこっと」「色」を付けてよと言います。味の薄い汁や料理は「色も薄い」です。
薄い味の汁や煮付け料理を食べる時に味が薄いとちょっと又は「ちょこっと」塩を足
してとか醤油を入れてなどと注文を付けます。「az=ちょこっとだけ」調味料を足す
と「azi=味」が良くなります。 ちょっと「色」をつけてよ、の元々の言い方は
「ちょこっと=chokotto」「azi=味」を付けてよ、だったと思われます。「味」を
「ちょこっと」「つける」を省略形で表すと「azi-choko=味ちょこ」になります。
「少しだけ=味を付ける」の名護方言は「azi-chikin=味チキン」です。「付ける=
tuke-ru」の名護方言は「チキン=chikin」です。小豆の「アズ」は「azu=az=小さい」
ですので「味=azi=微妙な感触=小さい」「chikin=チキン=付ける」は「ちょっと」
だけ「味を付け加える」になり、トルコ語と全く同じ意味になります。この言葉は味の
濃い状態を表す「azi-kutar=アジ・クーター」と逆の意味です。トルコ語に「少し、
僅か」を表す表現が多いようです。何かをしてはいけないと子供を叱る時に「me'=メ―」
と言います。「駄目」の「メ=me」と同じです。「ma」行音は否定を表す場合があります。
「味がとても濃い=アジクーター=aziku'tar=aziktar」を否定するには、否定の「mi」を
加えたら良いです。「味がとても薄い、ほんの少ししか味が付いていない、ほんの僅か」
を表すトルコ語に「azmiktar=少し」があります。英語・トルコ語辞典に「little」や
「a little」を入力すると「少し」を表す以下のトルコ語があるのが分ります。

トルコ語では次の通りです。

az = 少し、英語では little, small, short, near

azmiktar = 少し、英語では little

azicik  = 少し、英語では little, a little, a bit, a little bit